うちの宿屋はそれなりに客でにぎわってるけどたまに厄介な客もいる。
たとえばそう、いかにも賊らしい格好したあそこの奴らとか。
「おい、そこの坊主、テメェ何こっち睨んでんだァ?」
フン、この神聖なる⼒を司る神に作られし俺に仕掛けてくるとは⾯⽩い……良いだろう、相⼿をしよ
う。
「神が……俺を呼んでいるッ!今こそ覚醒の時……!俺の中の⼒よ覚醒(めざめ)ろ!」
「はぁ?何⾔ってんだこのガキ。」
「こんな弱そうなガキやっちまえ!」
賊どもが⼀⻫にかかってきた。
その時だった。⿊い影が横ぎったのは。
「ぐぅ!?」
「がっ!」
次の瞬間にはどう、っと賊どもが倒れていた。
そう、本当に⼀瞬のうちに。
「な!?」
「……こちらとしては宿ではゆっくりしたいんだがな。」
第⼀印象は⿊。その⼈は⿊いコートに⾝を包んでいた。
――さっきの⿊い影はこの⼈だったのか。
「お前も妙な挑発をするんじゃない……気を付けろ。」
「あ、あああ!」
「あいつらなら少しの間黙らせただけだ。別に斬ってはいない。」
「あの、あの!!」
「何だ。」
「か、かか格好良いっス!!!マジ半端ないっス!!俺、俺……めっちゃ感動しました!!是⾮、師
匠と呼ばせてください!!!!」
「断る。」
「即答!?」
――それが俺と、師匠の出会いだった。